少しだけ酔わせて

「誰か側にいてくれないか」



「やってらんない。」


そう思ってハイボールを作る。

お酒なんて殆ど飲まない。


普段のわたしは、

パリピな過去があるのに

いつもどこにいても

優等生だ。



今日は飲みたい気分だ。


「抱きしめてくれない?」


「大丈夫と言ってくれない?」


寂しいんじゃない。


わたしが

わたしじゃなくならないために。

これ以上壊れないように。



酔っ払った。


こんな日は罪悪感でいっぱいになる。


バカやってもいいじゃない?

わたしはいつも良い子で。

優等生であり続けた。



もういっぱい

ハイボールを作る。


今日は好きなだけ酔わせて。

酔わせて。


寝たら何もかも忘れるから。

少しだけ。少しだけ。



「少しだけ側にいて」